SABLE HUTCH SH-051

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静けさの中に、温もりと反骨を。

ナチュラルで優しい木の風合いと、
その空気を引き締めるような黒皮鉄の無骨なアクセント。
柔らかさと渋さのせめぎ合いが、空間に奥行きを生む。

サハラガラスの緩やかな凹凸と、格子鉄の硬質な陰影。
この組み合わせは、まるで都市と郊外、感性と機能の交差点。

TVドラマ『silent』のメインセットとして採用されたこのカップボードは、
画面の奥で語らずに語るような静かな存在感を放っていました。

2杯のくたびれた木味のドロワー、
炊飯器を置けるスライド棚、ひねりのある開閉扉。
細部にまで、“使う手のリズム”が計算されたデザイン。

家電を置くカウンターも奥行きがあり、
実用性と美意識が両立した、“暮らしに滲むスタンダード”。

本体から取手、フレームの溶接に至るまで、
すべての工程に職人の手仕事が宿る。
取手の焼き跡も木の節も、素材の不完全さを愛する美学が貫かれている。

使い込むたびに、木は艶を失って渋みを帯び、
鉄はくすみ、深く沈んでいく。
それは“劣化”ではなく、“時間とともに完成していく”という思想。

それは単なる家具ではなく、
音のない空間に思想を滲ませる、カルチャーとクラフトの静かな結晶。