SMOKE TV-017

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潮の香りを含んだ風が通り抜ける、古い港の片隅。
そこで使われていたような、使い込まれた木箱がふたつ。
それぞれの節や色合いには、かつて運ばれてきた物語がにじむ。
手作業で組み上げた木の表情は、まるでヴィンテージレコードのように、どれひとつとして同じものはない。

ざっくりと雑貨を放り込んでも、なぜか様になるのは、
この木箱に、工業製品にはない“余白”があるから。
整いすぎていないからこそ、ライフスタイルに溶け込む。
まるでレコード棚の下に潜む、古き良きジャズのように。

取り外して別の場所に置くだけで、空間にリズムが生まれる。
オープンシェルフとしても、テーブル下の影としても、
使い手の創造力に寄り添いながら、スタイルを奏でる存在に。

黒皮鉄のフレームには、色ムラや焼け跡がそのまま残る。
過剰に整えず、素材の“語り”をそのまま活かす。

底面にはコロをつけ、使いやすさも忘れずに。
“使う”と“飾る”のあいだにある、ちょうどいい距離感。

カルチャーのある空間に、ラフに置いてほしい。
時間を重ねた素材感が共鳴する、“生活の風景”をつくる一台。